近頃、投資家の間では「ソーシャルレンディング」が流行しています。
高利回りに投資ができるからなのですが、この人気に目を付けた詐欺業者は少なくなく、だまされる人も大勢います。
この記事では、人気のソーシャルレンディングについて良い業者の選び方や悪徳業者の特徴などを解説していきます。
おすすめのソーシャルレンディング業者についても解説したので、ぜひ業者選びに役立ててください。
目次
ソーシャルレンディングとは
ソーシャルレンディングとは、「お金を借りたい企業(借り手)」と「お金を貸したい人(投資家)」をインターネット上で結びつけるサービスです。
クラウドファンディングの一種であり、「貸付型クラウドファンディング」とも呼ばれます。
比較的高利回りの投資方法
ソーシャルレンディングが人気なのは、比較的リスクを抑えながら高利回りの投資ができるからです。
ソーシャルレンディングの利回りは、5パーセントから10パーセントほどと高く、例えば100万を投資すれば、1年後に105万円から110万円に増えることが期待できます。
「比較的リスクを抑えて」とお伝えしたのは、業者選びさえ失敗しなければ、専門知識のない人でも投資ができるからです。
ソーシャルレンディングで利益を出すためには業者選びが重要なので、次の項目で解説していきます。
業者選びが重要
ソーシャルレンディングは、どの事業者のサイトを選んで始めるかが最も重要です。
近年は見られなくなりましたが、2年から3年ほど前は詐欺目的の業者がいてトラブルに発展したことがあります。
そのため、お金をだまし取られないように悪徳業者は避ける必要があります。
信頼できる業者を見極めなければ、ソーシャルレンディングで成功することは難しいでしょう。
ソーシャルレンディング会社の選び方
ソーシャルレンディング会社を選ぶときのポイントは次の3点です。
これらを満たす信頼できる事業者で投資をしましょう。
- 過去の実績や担保を確認する
- 案件数と種類を確認する
- 行政処分などを受けていないか確認する
それでは、各ポイントについて詳しく解説していきます。
選び方①:過去の実績や担保を確認する
事業者の過去の「実績」は、最も重要なポイントです。
ソーシャルレンディングは期限付きの融資で、期日になると投資家が貸したお金が返ってくる仕組みです。
そのため、スケジュールどおりお金が返ってきているかどうかを確認しましょう。
期日にきちんと返済されるということは、事業者がお金の借り手への催促を怠っていない証です。
また、借り手の審査も厳しく行っており、悪質な借り手を排除できていることも予想できます。
過去の実績に加えて、「担保」の有無も確認しましょう。
担保とは、借り手に万が一のことがあって借りたお金を返せなくなったときに差し押さえられ、投資家への返済に充てられる資産です。
担保の有無を確認すべきは、実際に投資をするか否かのタイミングです。
担保が不明瞭な案件は、記載することに何か後ろめたいことがあるのかもしれません。
実績のあるソーシャルレンディング会社であっても、担保がよくわからない案件には投資をしないようにした方が無難です。
選び方②:案件数と種類を確認する
貸し手である投資家に信頼されている優良なソーシャルレンディング会社には借り手の企業が殺到するため、数が多く種類も豊富な案件が集まりやすいです。
案件の数や種類の豊富さで、事業者の人気を測ることができるのです。
案件の種類が多いことは、投資をする上でも良いことです。
自分が納得して投資できる案件を見つけやすいからです。
また、案件が豊富でないと抽選に外れたり先着で申し込みに漏れたりしたら、投資できない期間が長くなってしまいます。
案件が豊富であれば、一つに外れても別の案件ですぐに再チャレンジすることができます。
一方、案件の種類が少ない事業者は、貸し手からも借り手からも人気がないソーシャルレンディング会社ということです。
人気がない事業者には理由があり、過去に返済遅延を大量に出したことがあるなど、業者が悪いケースも多いです。
トラブルを避けるためにも、不人気の業者は避けた方が無難です。
選び方③:行政処分などを受けていないか確認する
基本的なことですが、行政処分を受けた事業者でソーシャルレンディング投資をしない方が良いです。
行政処分は、不正を行った事業者に対して金融庁から下されるペナルティのようなものです。
ソーシャルレンディング会社は玉石混合の状態なので、悪質な事業者も混ざっています。
次の項目では、行政処分を受けた事業者などを中心に、危ないソーシャルレンディング会社の特徴を解説します。
危ないソーシャルレンディング会社の特徴
近年、ソーシャルレンディングの人気が高まってきているため、たくさんの業者が登場している状態です。
その中には、優良な事業者だけでなく悪質な事業者も混ざっています。
実力のない事業者でソーシャルレンディングを始めてしまうと、投資した元本が返って来ないなどのトラブルに遭う確率が高いため、投資家にとって業者の見極めはとても重要です。
この項目では、絶対避けるべき危ないソーシャルレンディング事業者の特徴を紹介していきます。
説明する次の2つのポイントのうち、どちらか一つでも当てはまる事業者では、投資をしないようにしましょう。
- 行政処分・金融商品取引業取り消しを受けたことがある
- 遅延が多く発生している
特徴①:行政処分・金融商品取引業取り消しを受けたことがある
ソーシャルレンディング会社は、「第二種金融商品取引業」のという登録を受ける必要があります。
これはソーシャルレンディングの事業者にとって免許のようなもので、金融庁が登録を行います。
事業者が免許に相応しくない行動を取れば、金融庁が行政指導や行政処分を行います。
行政処分を受けたことのある事業者は「不正をしていた」とバレていますし、今後の運営もあまり信頼できるものではないでしょう。
そのため、行政処分を受けた事業者にあえて投資する必要はないです。
ちなみに、過去に行政処分を受けたソーシャルレンディング事業者には、次のような不正が見られました。
- プロジェクトの不正について知らないふりをして新規募集を行った
- 誤解を招く担保評価を公開していた
- 実態のない架空の事業の資金を募集した
もし、このような案件に投資をしていたら、ご自身のお金は騙し取られ、1円も戻って来なかったかもしれません。
なお、過去に行政処分を受けた事業者には、次のものがあります。
- みんなのクレジット
- ラッキーバンク
- トラストレンディング
その上、ラッキーバンクやトラストレンディングは金融商品取引業の取り消しを受けました。
金融庁から行政処分が下っても、業務を改善すれば営業を続けられる可能性はあります。
しかし、当該2社には改善が見られず、営業に必要な免許の取り消しとなってしまいました。
このような事業者にお金を預けるのはリスクが高いため、行政処分や免許の取り消しがあった業者は避けた方が無難でしょう。
特徴②:遅延が多く発生している
ソーシャルレンディングのトラブルで最も多いのが「遅延」です。
遅延自体が悪いわけではなく、ソーシャルレンディングの一般的なリスクですが、あまりにも遅延が多い事業者は避けた方が無難です。
遅延とは、返済期日になっても元本が戻されないことです。
返済が遅延になると、投資家は予定の日にお金を返してもらえない被害を被ります。
ソーシャルレンディングは、元本の返済期日が決まっている投資です。
返済遅延は、お金を借りた企業の事業が計画通りに進まず、期日に投資家に返すお金を用意できないときに起こります。
少し遅れても最終的には返済できるケースもあり、この場合は大きな問題はありません。
しかし、貸したお金が返ってこないいわゆる「貸し倒れ」になるケースもあり、こちらは投資家にとって損失となります。
ソーシャルレンディング事業者によって、遅延の発生率は異なります。
また、遅延が出ても最終的に返済されるかどうかも異なります。
当然、遅延の少ない優良な事業者で投資をしたいですよね。
一方、遅延の発生率が高いソーシャルレンディング事業者は、不良案件ばかり抱えていることが多いです。
このような事業者の案件に投資するとお金を失うかもしれないため、投資は避けた方が無難です。
おすすめのソーシャルレンディング会社
ソーシャルレンディング会社の選び方と、危ない事業者の特徴について紹介してきました。
しかし、いまいちどのように選んだら良いかわからないソーシャルレンディング初心者の方も多いと思います。
そこで、ソーシャルレンディング投資家である筆者がおすすめする事業者を7つ紹介します。
- Crowd Bank(クラウドバンク)
- SBIソーシャルレンディング
- Crowd Credit(クラウドクレジット)
- OwnersBook(オーナーズブック)
- Funds(ファンズ)
- Nextshift Fund(ネクストシフトファンド)
- LENDEX(レンデックス)
おすすめ①:Crowd Bank(クラウドバンク)
Crowd Bank(クラウドバンク)は、最も投資家の信頼が厚いソーシャルレンディング事業者です。
元本の回収率が高く、サービス開始の2014年から2019年8月まで一度も元本を毀損したことがありません。
つまり、取り扱ったすべての案件で元本を投資家にきちんと返すことができている業者なのです。
さらに、平均利回りは6.99パーセントで高い水準。
元本が毀損したことがなく信頼できる事業者で、しかも高利回りであることから、多くの投資家に人気があるのです。
クラウドバンクでの投資は、1万円から始めることができます。
そのため、資金が少ない人にも優しい価格設定です。
また、ソーシャルレンディングを試してみたい人も少額で気軽に挑戦できます。
まずは、信頼感のあるクラウドバンクでソーシャルレンディングを始めてみてはいかがでしょうか?
おすすめ②:SBIソーシャルレンディング
SBIソーシャルレンディングは、大手金融グループ「SBIホールディングス」に属するソーシャルレンディング会社です。
日本では2番目に古いソーシャルレンディング事業者で、実績も知名度もトップクラスです。
大手金融グループが運営しているため、内部でのガバナンス体制も信頼できます。
SBIソーシャルレンディングが扱う案件は不動産担保をつけていることが多く、万が一事業が上手く行かなかった場合でも元本と同等かそれに近い金額が返ってくると期待できます。
実際、SBIソーシャルレンディングは遅延を起こしたことがありますが、最終的に投資家に元本がきちんと返済されました。
遅延した分の利息も得られ、むしろ得をした人もいたようです。
SBIソーシャルレンディングは、1万円から始めることができます。
大手金融グループの運営なので、破綻リスクは極めて低いと考えられます。
初心者の方にもおすすめできるソーシャルレンディングサービスです。
おすすめ③:Crowd Credit(クラウドクレジット)
Crowd Credit(クラウドクレジット)は、海外の事業に投資するソーシャルレンディング会社です。
大手総合商社の伊藤忠商事株式会社からの出資を受けているソーシャルレンディング会社なので、信頼性が高いことが特徴です。
海外への投資であり、特に新興国への投資は「貸し倒れ」や「遅延」リスクが高いため、ハイリスク・ハイリターンであると言えます。
ですが、サイトで案件に「高リスク」と明記されているため、リスクを抑えたい方は「高リスク」と書かれた案件を避ければ良いでしょう。
クラウドクレジットは利回りが高く、10パーセント前後の案件が豊富にあることが魅力です。
海外への高リスクな投資もありますが、リスクを取ってでも大きなリターンを得たい方におすすめです。
おすすめ④:OwnersBook(オーナーズブック)
OwnersBook(オーナーズブック)は、不動産投資に特化したソーシャルレンディングサービスです。
東京証券取引所マザーズ市場に上場しているロードスターキャピタル株式会社が運営しているため、運営主体の信頼性が高いのが魅力です。
OwnersBookの特徴は、投資する物件のリスクが一目で分かるよう、グラフ化されていることです。ローリスク・ローリターンの投資がしたい人から、ハイリスク・ハイリターンの投資がしたい人まで、それぞれの目的に合った案件を探しやすくなっています。
OwnersBookは担保付きで安全性の高い物件が多いので、ソーシャルレンディング初心者にもおすすめのサービスです。不動産投資は安定した収益が期待できるので、低リスクで運用したい方はOwnersBookで投資を初めてみてはいかがでしょうか。
おすすめ⑤:Funds(ファンズ)
出典:Funds(ファンズ)
Funds(ファンズ)は比較的新しい投資のオンラインマーケットの事業者で、取り扱っている案件は少なめです。
しかし、投資家の間で圧倒的な人気があり、1億円の資金調達が数十秒で申し込み終了となってしまったほどの実績があります。
なぜこのようにFundsは人気があるかというと、借り手となる企業の事業を厳しく審査しているからです。
審査が厳しいために投資家が融資できる案件も少ないのですが、貸し倒れリスクが抑えられている魅力的なサービスです。
しかも、原則として1円以上1円単位で投資することができます。
1円だと投資効果がないため最低でも100円以上の投資をおすすめしますが、これだけ小さな金額で投資できるソーシャルレンディングはFundsだけです。
他のサービスは1万円が最低投資額となっていることが多いのですが、もっと少額で始めたい方はFundsでソーシャルレンディングを始めてみることをおすすめします。
おすすめ⑥:Nextshift Fund(ネクストシフトファンド)
出典:ネクストシフトファンド
Nextshift Fund(ネクストシフトファンド)は、「社会的インパクト投資」に特化したソーシャルレンディング会社です。
主に発展途上国の貧困、環境、地方創生といった課題を解決するための案件を取り扱っている、社会貢献がテーマのソーシャルレンディング会社です。
社会インパクト投資は、発展途上国の農家など個人に貸し付けを行うことが多いため、世界経済の動向とあまり相関がないと言われています。
つまり、Nextshift Fundでの投資と、株式や債券の成果は相関しにくいのです。
そのため、すでに株式などで投資を行っている人は、Nextshift Fundで社会インパクト投資をすれば、リスクの分散が期待できます。
Nextshift Fundの最低投資額は2万円で、他のサービスに比べるとやや高めです。
また、利回りは4パーセントから5パーセントほどで比較的低めの水準です。
とはいえ、すでに株式や債券を持っている人は、Nextshift Fundで社会インパクト投資をすることでリスク分散ができるのでおすすめです。
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おすすめ⑦:LENDEX(レンデックス)
LENDEX(レンデックス)は、大手不動産会社の東急リバブルと業務提携しているソーシャルレンディング事業者です。
扱うすべての案件が不動産担保付きなので、元本割れしにくいと考えられます。
また、レンデックスの案件は平均利回りが10パーセントほどと高いことも特徴です。
担保付き案件でこれだけの高利回りを出せることは稀であり、ぜひ活用していただきたいソーシャルレンディング会社と言えるでしょう。
レンデックスの最低投資額は5万円と比較的高額なので、万人にすすめることは難しいかと思います。
まずは他のソーシャルレンディング事業者を使って試してみて、もっと高利回りの案件に投資したくなったら、資金を追加してレンデックスで投資を始めてみてはいかがでしょうか?
口座開設はもちろん無料なので、先に口座開設しておくと良いでしょう。
ソーシャルレンディングのメリット
ソーシャルレンディングで成功するためには事業者選びが重要であることがわかったところで、改めて基礎知識を解説していきましょう。
まずは、ソーシャルレンディングのメリットを4つ紹介していきます。
- 利回りが高い
- 放置で利益が得られる
- 専門知識がなくても投資できる
- 少額で投資できる
メリット①:利回りが高い
ソーシャルレンディングの最大のメリットは、利回りが高いことです。
冒頭で紹介したように、5パーセントから10パーセントもの利回りを期待することができます。
ハイリスク・ハイリターンと言われる株式投資も7パーセントが目安と言われているので、同じくらいの利回りが期待できるのです。
ソーシャルレンディングは利回りが高いため、不労所得で生計を立てたい投資家にも人気です。
利回り10パーセントの案件に3,000万円を投資し続けることができれば、年間300万円の不労所得を得ることができます。
300万円もあればそれだけで生計を立てられるので、仕事をする必要がなくなります。
メリット②:放置で利益が得られる
ソーシャルレンディングの2つめのメリットは、一度投資したら放置しておくだけで利益が得られるので、投資家の手間がかからない点です。
ソーシャルレンディングは期日までの間に利息が自動的に振り込まれ、期日を迎えたら投資した元本が返済される仕組みです。
投資家は待っているだけで利息や元本の返済を受けられるので、とても楽な投資方法なのです。
また、ソーシャルレンディングには値動きがありません。
期日になれば元本が返済されるため、元本の評価額が変わることはないのです。
一方、株式投資だと毎日株価が変わるため、投資した資産の評価額の増減がつい気になってしまうもの。
毎日の価格変動がストレスになって仕事に影響が出てしまう人もいるのですが、ソーシャルレンディングならそのような心配はありません。
ストレスなく放置できること、ソーシャルレンディングの大きなメリットです。
メリット③:専門知識がなくても投資できる
ソーシャルレンディングの3つめのメリットは、投資において専門知識が不要であることです。
先ほど紹介した「クラウドバンク(Crowd Bank)」や「Funds(ファンズ)」のように、審査が厳しいソーシャルレンディング事業者を使って投資すれば、基本的に貸し倒れする確率は低いと考えられるからです。
儲かる銘柄選びに熟練を要する株式投資と異なり、投資の専門知識がない人でも利益が出しやすいのです。
ただし、自分が投資する案件には担保があるか、ビジネスモデルに共感できるかなど、最低限確認しておいた方が良いこともあります。
企業がどのようなビジネスをするために資金調達したいのか、自分なりに理解できた案件に投資するのが良いでしょう。
メリット④:少額で投資できる
ソーシャルレンディングの4つめのメリットは、1万円と少額で投資できる点です。
資金が少ない人にも高利回りの投資ができるため、お金を増やすチャンスがあります。
また、少しだけ投資してソーシャルレンディングを試してみたい人のニーズにも合致します。
1万円だけ投資してみて、ソーシャルレンディングのメリットを実感できたら投資金額を増やすといった始め方ができます。
中には、「Funds(ファンズ)」のように1円から投資できるソーシャルレンディング事業者もあります。
とはいえ、1円の投資では利回りが200パーセント以上でないと儲けが出ないため、もう少し大きな金額を投資することをおすすめします。
最低でも100円は投資すると良いでしょう。
ソーシャルレンディングのデメリット
ソーシャルレンディングのメリットを解説してきましたが、もちろんデメリットもあります。
次の4つのデメリットを解説するので、これらを理解した上で投資するようにしてください。
- 元本割れのリスクがある
- 途中でやめることができない
- 満期が早まったり遅れたりする
- 事業者が破綻するリスクがある
デメリット①:元本割れのリスクがある
ソーシャルレンディングは投資なので、元本保証ではありません。
投資先の事業が計画通りに行かなければ、貸し倒れとなって元本割れになる可能性は否定できません。
もともとお金をだまし取る目的の事業でなくても、元本割れのリスクはあります。
事業が上手く行かず破綻すれば、担保を現金化することになりますが、元本を全額補填できるとは限りません。
悪意のないプロジェクトへの投資でも、ソーシャルレンディングには元本割れのリスクがあることを覚えておきましょう。
デメリット②:途中でやめることができない
ソーシャルレンディングの2つ目のデメリットとして、途中で解約できないことが挙げられます。
ソーシャルレンディングとは期限を決めた融資なので、借り手の企業はお金を使って事業を行っています。
融資期間中に投資家の都合でお金を返してもらうことはできないのです。
すなわち、突然お金が必要になったからといって、ソーシャルレンディングを解約して現金を手元に戻すことはできません。
解約できないことを念頭に置いた上で、余剰資金で投資をしましょう。
デメリット③:満期が早まったり遅れたりする
ソーシャルレンディングは満期が決まっており、期日になると元本が返ってくる投資です。
しかし、借り手の企業の都合で「早期償還」や「返済遅延」が起こることがあり、デメリットと考えられます。
「早期償還」とは、事業が計画よりも早く進んだため、投資家がお金を早く返済されることです。
返済が早まったぶん、投資家が得られる利息が少なくなってしまうため、計画どおりの収益が得られない点がデメリットです。
「返済遅延」とは、元本の返済が遅れることです。
想定通りに資金が返って来ないリスクがあることも、投資家にとってデメリットとなります。
デメリット④:事業者が破綻するリスクがある
ソーシャルレンディングの4つめのデメリットは、ソーシャルレンディング会社が破綻するリスクがあることです。
基本的には「分別管理」といって、事業者は会社の資産と顧客の資産を別に管理するものなので、事業者が破綻しても顧客の資産はダメージを受けないはずです。
しかし、残念ながら管理が甘くなっている事業者も存在します。
先ほど紹介したような信頼できる事業者でも、免責事項として「事業者が倒産した場合、お客様が預けたお金が返って来ない可能性があります」などと書かれています。
大手で人気のある事業者でも、破綻したらお金の保証はないことを理解して投資しましょう。
事業者の破綻リスクがある以上、一つのソーシャルレンディング事業者で大金を運用することは控えた方が良いでしょう。
複数の事業者で少しずつ投資することで、破綻したときのリスクを軽減することができます。
ソーシャルレンディングで失敗しないための注意点
ソーシャルレンディングにはメリットもありますがデメリットもあります。
失敗しないためには、次の4つの注意点を押さえて投資するように心がけてください。
- 分散投資する
- 複数の事業者を使う
- 余剰資金で投資をする
- 案件の資料を読んで納得する
注意点①:分散投資する
ソーシャルレンディングの投資をするときは、複数の案件に少しずつ投資をしましょう。
これを「分散投資」と呼びます。
複数の案件に投資していれば、どれか一つの案件が返済遅延などを起こしても、投資全体を見れば大きなダメージにはなりません。
一方で、一つの案件に集中して資金を投資していると、その案件が遅延したら大金が返って来ないことになり、損害が大きくなってしまいます。
ソーシャルレンディングの案件はすべてがうまく行くと決まっているわけではないため、一つの案件に集中投資することは控えましょう。
複数の案件に少しずつ投資することで、リスクを抑えた資産運用ができます。
注意点②:複数の事業者を使う
ソーシャルレンディングの口座は、複数の事業者に開設して投資しましょう。
先ほどお伝えしたように、事業者自体が破綻する可能性があるため、その対策として複数の事業者に投資を分散するのです。
また、複数の事業者を使うことで投資できる案件の数が増えるため、良い条件の案件を見つけやすくなります。
複数の事業者を使うことは破綻リスクによるダメージを下げるだけでなく、好条件の案件を探しやすくなるメリットもあるためおすすめです。
- 【2019】ソーシャルレンディングのおすすめランキング6選!初心者向け会社はコレ!
注意点③:余剰資金で投資をする
ソーシャルレンディングにはさまざまなリスクがあるため、「余剰資金」で投資をしましょう。
専門知識が無くても利回り5パーセントから10パーセントを実現できる比較的参入しやすい投資ですが、「遅延リスク」や「破綻リスク」などがあり、元本割れする可能性もあるため、必要なお金を投資に回すことは危険です。
必要なお金とは、半年から1年分の生活費となる貯金や、住宅購入や子供の進学など目的を明確にして貯めているお金のことです。
余剰資金とはこれら以外のお金のことで、万が一ゼロになっても人生に支障がないお金のことです。
ソーシャルレンディングだけでなく投資全般に言えることですが、リスクのある取引なので、あくまでも「余剰資金」で行いましょう。
注意点④:案件の資料を読んで納得する
ソーシャルレンディングは専門知識がなくてもできる投資ですが、案件に対してまったく無知なまま投資をすることはすすめられません。
案件の資料を読んで、ビジネスモデルに納得してから投資をしましょう。
ソーシャルレンディングとは、その事業が儲かると予想できるときに融資する取引です。
事業の将来性について自分なりに理解し、儲けがでそうなビジネスだと感じられるときに投資しましょう。
まとめ
ソーシャルレンディン会社の選び方やおすすめの事業者について解説してきました。
高利回りのため人気が急上昇しているサービスなので、良い業者から悪い業者まで玉石混合の状態です。
この記事では、事業者の選び方を詳しく解説しました。
悪い事業者をはじき、良い事業者で投資を選ぶ際に参考にしていただければと思います。
事業者がたくさんありすぎてどうしても自分で選べないという方は、先ほど紹介した「おすすめのソーシャルレンディング会社」の中から選んでみてはいかがでしょうか?
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