目次
ソーシャルレンディングがおすすめの理由
初心者でも結果を出しやすいおすすめの投資に、ソーシャルレンディングがあります。
ソーシャルレンディングとは、資金を借りたい人と資金を貸して利益を得たい人をインターネット上でつなげる、新しい金融サービスです。
ソーシャルレンディングがおすすめの理由は、大きく次の2点です。
- 月1万円程度から始められる気軽さ
- 安定的な利回り(案件により3パーセントから15パーセント程)を得られる手堅さ
仕組みやメリット・デメリットなど、もう少し詳しくお伝えしていきましょう。
ソーシャルレンディングの仕組み
ソーシャルレンディングの仕組みは、資金の貸し手である投資家と資金の借り手である企業の間に、ソーシャルレンディング事業者が入ることで成り立っています。
①ソーシャルレンディング事業者(以下「事業者」)がインターネット上で複数の投資家から資金を集める
②事業者は投資家から集めた資金を元手に、資金を借りたい企業に高金利で融資する
③借り手企業から事業者へ資金が返済される
④事業者は返済された資金と金利を元手に投資家へ利益を分配する
つまり、資金の貸し手(投資家)と借り手を事業者がつなぐことで、個人でも簡単にお金を貸して利益に得られるようにしたのがソーシャルレンディングなのです。
仕組みについてもう少し詳しく知りたい方はこちらから。
ソーシャルレンディングのメリットとデメリット
続いては、ソーシャルレンディングのメリットとデメリットについてお伝えしていきましょう。
メリット
ソーシャルレンディングは、資金を貸し付ける際の金利によって利益を得る投資のため、株式投資や仮想通貨のように日々資産価値が変動することはありません。
また、為替相場を確認して値動きの予測を立てるといった高度なテクニックや手間も必要ありません。
いったん資金を貸し付けた後は資金が返済されるまで待つだけなので、誰でも手間をかけずにある程度の利益を得られるのがソーシャルレンディングのメリットです。
もっと詳しくメリットを知りたい方はこちらから。
デメリット
反対に、ソーシャルレンディングのデメリットは多くの投資と同じく「元本割れ」のリスクがあるということです。
そのため、ひとつの案件やひとつの事業者に集中して投資(貸付)すると元本割れするリスクがさらに高まってしまいます。
ソーシャルレンディングをするときは、できるだけ分散投資してリスクを抑えることが重要です。
また、ソーシャルレンディングという市場自体まだ発展途上で、未成熟の市場です。
銀行や証券会社といった巨大企業に比べると事業者の規模は小さく、経営態勢が整っているとは言い難いものがあります。
行政処分を受けたり、倒産になったりという事業者側のリスクもあるということは覚えておかなければいけません。
もっと詳しくデメリットを知りたい方はこちらから。
ソーシャルレンディングがおすすめの人
ソーシャルレンディング投資は誰でも気軽にできるおすすめの投資法です。
特におすすめできるのは、投資に対し次のような希望がある人でしょう。
- ハイリスク・ハイリターン投資より「ミドルリスク・ミドルリターン」投資をしたい人
- 難しい知識やテクニックがなくてもできる投資を探している人
- 当分使う予定のない余裕資金があるので、運用に回したい人
- 投資に時間や手間をかけたくない。ほったらかし運用できるものが良い人
- 預貯金よりもある程度利回りが良い運用方法を探している人
ソーシャルレンディングは、元本割れリスクはあるけど、預貯金よりも高い利回りが手軽に得られるのが特徴です。
そのため、「預貯金よりもう少し良い利回りで運用したいけど、リスクが高すぎるのはちょっと……」「忙しいので、投資に時間をかけたくない」などという思いがある人は、ソーシャルレンディングでミドルリスク投資を始めてみてはいかがでしょうか?
ソーシャルレンディングをおすすめしない人
ソーシャルレンディングをおすすめしないのは、投資に対して以下のような思いがある人です。
- せっかく投資をするならハイリスク・ハイリターンを求めたい人
- 投資に手間暇をかけて、その分リターンを大きくしたい人
- さまざまな投資経験があり、市場の動向を読んだり、分析したりするのが得意人
- NISAやiDeCoなど節税になる制度の元で投資をしたい人
ハイリターンを求めるなら別の投資方法がおすすめ
ソーシャルレンディングはミドルリスク・ミドルリターン投資なので、投資したお金が何十倍、何百倍にもなることはありません。
「せっかく投資するなら、資産が大きく膨れ上がる可能性をどんどん追い求めたい」という人、リターン重視で分析などをするのが苦ではない人はソーシャルレンディングよりも、
- 株式投資
- 仮想通貨
- FX(外国為替)
といった「投機的」な運用を追求する方が向いているでしょう。
非課税制度は対象外
また、ソーシャルレンディングは「NISA」や「iDeCo」といった投資で得た利益が非課税になる節税制度は対象外です。
ソーシャルレンディングには残念ながら節税できる制度や仕組みはまだありません。
もしNISAやiDeCoを活用して節税したい場合、ソーシャルレンディングによる投資は不向きです。
ソーシャルレンディングおすすめ事業者8選
ソーシャルレンディングで投資する場合におすすめの事業者を、投資家の筆者の目線から紹介しておきましょう。
現在、国内のソーシャルレンディング事業者は約30社程度ありますが、それぞれ事業者ごとに特徴や魅力は異なります。
次の2つに分けて照会していきましょう。
- 初心者向きのおすすめ事業者4選
- 分散投資するうえで抑えておきたいおすすめ事業者4選
初心者におすすめのソーシャルレンディングの事業者
ソーシャルレンディングを始めたばかり、もしくはこれから始めようと思っている初心者にまずおすすめしたい事業者を4つご紹介します。
①SBIソーシャルレンディング
巨大金融グループ、SBIホールディングスの傘下という圧倒的なバックボーンを持つSBIソーシャルレンディングは、業界3位の実績(累計貸付金総額)を持つ事業者です。
2008年設立と業界の中では比較的老舗で、過去には個人向け融資で貸し倒れを起こしたこともありました。
しかし、問題が起きたときに迅速な対処を取る姿勢や投資家への対応などから信頼性は今でも高く、現在は事業者向けの融資のみに特化し、事業性ローンなどで着実に実績を伸ばしています。
②Owners Book(オーナーズブック)
数あるソーシャルレンディング事業者の中でも、オーナーズブックは投資家からの人気が高い事業者です。
案件の募集時にはアクセスが集中し「投資したくてもできない」といった事態が起こるほどです。
人気の理由は、
- 不動産投資顧問業などを営む上場企業(ロードスターキャピタル株式会社)が運営していること
- 運営元のノウハウを活かし不動産投資案件に特化した案件が豊富であること
- すべての案件に担保がついていること
などがあげられます。
ソーシャルレンディングの他事業者と比べると、案件の利回りは4パーセントから5パーセント程でそれほど高くはありません。
ただ、担保付きの手堅い案件を求める投資家からの信頼は厚く、人気はまだまだ継続するでしょう。
③LCレンディング
出典:LCレンディング
LCレンディングは、親会社が上場企業のLCホールディングス株式会社であり、不動産業を営んでいることから不動産投資型の案件をメインにそろえている事業者です。
maneoのプラットフォームを利用しているため、maneo系と呼ばれる事業者のひとつです。
多くのmaneo系事業者は2018年から遅延が相次いで発生していますが、LCレンディングでは2019年3月現在そのような遅延はなく、順調に返済が行われています。
LCレンディングは、親会社の保証付き案件であるLCギャランティーファンドを始め、担保付き案件が豊富にあります。
元本保証がないソーシャルレンディングにおいて、万一の際に上場企業である親会社が保証してくれる案件があるのは、LCレンディングの大きな魅力といえるのでしょう。
④Crowd Bank(クラウドバンク)
ソーシャルレンディング業界でmaneoに次ぐ業界2位の実績(2019年3月時点の貸付金総額)を持つクラウドバンクは、証券会社(日本クラウド証券株式会社)が運営している事業者です。
証券会社が運営していることから、他の事業者が保有している「第二種金融商品取引業」に加え、さらにハードルの高い「第一種金融商品取引業」を保有しており、投資家に開示する情報量の多さが特徴です。
事業者として情報の開示が多いということは、信頼性も高いということです。
また、業界2位という実績だけでなく、
- 健全な利回り(6パーセントから7パーセント程)の案件が多く種類も豊富なこと
- サイトの使い勝手が良いこと
- 投資金額は1万円からで投資期間も短い案件が多いこと
などの魅力が多くあります。
クラウドバンクは、過去に2度行政処分を受けています。
しかし、行政処分の内容が業務態勢の管理不足などであり、その後態勢を立て直して順調に経営を続けていること、貸し倒れや遅延といった実害のあるトラブルは起きていないことから、人気は衰えていません。
むしろ、行政処分から見事に立ち直った点も大きな評価ポイントになっており、投資家から信頼を集める理由になっているといえます。
maneo(マネオ)に関して
出典:maneo(マネオ)
ソーシャルレンディング業界でもっとも大きな実績を持つmaneo(マネオ)も、最大手事業者として初心者には欠かせない存在です。
しかし、2018年から立て続けにmaneo社やmaneo系事業者の大規模遅延が続いており、2019年3月現在では、maneoへの投資は保留にすることをおすすめします。
筆者自身、今まではmaneoを必ずおすすめ事業者にあげていましたが、最近のmaneo系の大規模遅延はとうてい看過できるものではありません。
今回2019年3月現在、maneoはおすすめ事業者から外していますが、今後状況が変わればおすすめ事業者に復活する可能性があります。
分散投資におすすめのソーシャルレンディング事業者
ソーシャルレンディングでさらに分散投資の対象を広げたいときにおすすめの事業者を4つご紹介しましょう。
①Crowd Credit(クラウドクレジット)
出典:クラウドクレジット(CrowdCredit)
Crowd Credit(クラウドクレジット)は、海外の発展途上国を支援するという明確な理念を掲げており、
- 海外の新興国案件の成長に投資できる点
- 利回りが高い案件も豊富にある点
が魅力的な事業者です。
クラウドクレジットは伊藤忠商事を始め、名だたる複数の企業から資本提供を受けています。
複数の企業から資本提供を受けられるのは、クラウドクレジットにそれだけ大きな成長性があるということでしょう。
実際、社長を始め経営陣の顔写真がウェブサイト上で公開されており、社長自ら細かく情報発信をする姿勢を支持している投資家は多いです。
②Funds(ファンズ)
引用元:Funds(ファンズ)
もっとも有名なソーシャルレンディングサイト、「クラウドポート」を運営していた(※)株式会社クラウドポートが立ち上げた事業者です。
- ソーシャルレンディングに関する幅広い知識を有している企業ならではの運営ということ
- 取扱い案件はすべて大手企業が関わる案件(ファンド)だということ
から人気を集めています。
Funds(ファンズ)の取扱い案件の中でもおすすめは、東証一部上場企業であるアイフル株式会社の案件(ファンド)です。
消費者金融としての豊富な経験に盤石な財務状況など期待できるポイントが多いのが魅力ですね。
(※)ソーシャルレンディングメディア、「クラウドポート」は2019年1月に株式会社ZUUに事業譲渡され、「ZUU funding」に変わりました。
③ビットリアルティ
引用元:ビットリアルティ
ビットリアルティはまだ新しく立ち上がったばかりのソーシャルレンディング事業者です。
上場企業のケネディクス株式会社とシンクタンク最大手の野村総合研究所が共同で設立している事業者です。
投資案件はすべて不動産投資案件で、投資対象の物件が明確にわかる「不動産投資型クラウドファンディング」という位置づけでサービスを展開しています。
大手企業が経営に関わっていることから事業者としての信頼性の高さはお墨付きといえますね。
④CREAL(クリアル)
引用元:CREAL(クリアル)
クリアル(CREAL)は、ビットリアルティと同じく「不動産投資型のクラウドファンディング」という位置づけでサービスを展開している事業者です。
運営事業者は非上場企業ですが、サイト上で公開されている事業者の財務状況は健全で、投資対象になっている物件の情報が写真や動画で細かく公開されている点も大きな魅力です。
クリアルの案件は募集金額が大きく投資期間も長いものが多いため、不動産投資でじっくりと利益を上げていきたい人におすすめです。
まとめ
ソーシャルレンディングがなぜおすすめなのか、メリットデメリットやソーシャルレンディングに適した人、おすすめの事業者までご紹介しました。
ソーシャルレンディングは、誰でも気軽に手間をかけずに始められるミドルリスク・ミドルリターンの投資です。
何十倍、何百倍もの大きな利益を求める人には不向きですが、「預貯金より高い利回りが得られるなら、多少リスクを伴っても良い」という人におすすめです。
もしソーシャルレンディングを始めるなら次の4社から開始し、
- SBIソーシャルレンディング
- オーナーズブック
- LCレンディング
- クラウドバンク
その後分散投資で次の4社へ投資対象を広げていきましょう。
- クラウドクレジット
- ファンズ
- ビットリアルティ
- クリアル
これからソーシャルレンディング投資を始めようと考えている方は、こちらの記事もしっかりとチェックしておきましょう。